前回マインドフルネスについてお伝えしましたが、今回はマインドフルネスにおける瞑想についてです。
マインドフルネスが良さそうだというのはわかりましたが、どうやってこれを実現すればいいのでしょう。
瞑想〜メディテーション〜とは?
今この瞬間の今の出来事に、評価や判断を加えるのではなく、ただ今ある出来事をありのままに注意を払う事がマインドフルネスですが、この状態に持っていくための手段が瞑想です。
瞑想って聞くと、なんだかスピリチュアル?宗教的?と心配になるかもしれませんが、確かにこのマインドフルネス瞑想、仏教の禅による瞑想から生まれたものではありますが、マインドフルネスのための瞑想=メディテーションは宗教性を一切省いたものなんです。ですので、誰でも実践する事ができます。
マインドフルネス瞑想のやり方は?
では実際に瞑想ってどうすればいいのでしょうか?なんだか難しく感じますよね。実は意外と簡単で誰にでもいつでも実践できるものなんです。
そもそもマインドフルネス瞑想とは
マインドフルネス瞑想は,ネガティブな認知に直接働きかけることはしない。マインドフルネス瞑
広島大学 杉浦義典 マインドフルネスにみる情動制御と心理的治療の研究の新しい方向性
想では,自分の呼吸の数を数えるなど,特定の対象へ注意を向ける訓練から,体の感覚,思考や感情など,幅広い対象へと注意を拡大していく。また,瞑想中に様々な思考が頭に浮かんでも,ただそれに気づき,ゆっくりと呼吸に注意を戻すことを繰り返す。このように能動的かつ柔軟に注意をコントロールする訓練を繰り返すことにより,ネガティブな思考が浮かんだ場合も,こだわったり無理に抑えたりすることなく,それらの思考から距離を置くスキルを養うことを目指している
このように呼吸がとても大切になります。
マインドフルネス瞑想のやり方
- 背筋をのばして座る(椅子でも床でもどちらでもOK)肩の力を抜いて、手も楽にする。
- 目を閉じる。不安な場合は開けていてもOK
- 深呼吸ではなく普段の普通の呼吸をする。その時、呼吸をそのまま感じる。つまり鼻から息が入ってきたな〜→お腹がふくらんだなぁ〜→鼻から口から息が出ていったなぁ〜と言ったように呼吸に注意を向けて意識します。この時、もしかしたら注意がそれて違う事を思い浮かべるかもしれませんが、それたな。と事実を認識して、また呼吸に注意を向けていきます。意識する事が難しい時には、数字を数えるのもよく、呼吸をしながら1から10まで数えて、また1に戻るというのを繰り返していくという方法もあります。
このように意識して呼吸を繰り返していく事がマインドフルネス瞑想です。
過去のことを思い出して、悲しくなったり、怒ったり、未来を想像して、心配したりすることが誰しもあると思います。これによって人はストレスを感じている事が多いのではないでしょう。そんな時、この瞑想を行う事で、今この時に目を向ける!という事ができます。
ただ目の前の事を事実そのまま受け取り、ネガティブな事もネガティブな事だなと認識したうえで、そこから意識的に切り離していくようにできる事でストレス軽減をはかれ、物事に集中する集中力も身につくと言われています。
瞑想自体決して難しい事ではないので、すぐに生活の中に取り入れられるのではないでしょうか。
ぜひ試してみてください。
平野 美沙 湯川 進太郎 筑波大学 マインドフルネス瞑想の怒り低減効果に関する実験的検討
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