最近メンタルヘルスという言葉を聞きませんか?
記憶に新しいところでは、東京オリンピックのアメリカ体操女子のシモーネ・バイルズ選手がメンタルヘルスの問題を理由に途中棄権しました。
前回のリオオリンピックの金メダリストの彼女ですが、心と体を守るために決断したのです。
テニスの大坂なおみ選手もメンタルヘルスを理由に全仏オープンを棄権しています。
メンタルヘルスは「心の健康」状態
メンタルヘルスとは「心の健康」ということです。
「身体の健康」があるように、現代社会において、「心の健康」についても、大事にしていかなければならないという意図を含めて最近特に聞く機会が増えたと思います。
世界保健機構(WHO)の健康の定義は
ただ単に病気でないというだけでなく、身体的にも、心理的にも、社会的にもすべてが満たされた状態 well‐beingな状態にあること
です。
2013年の第66回WHO総会では包括的メンタルヘルスアクションプラン2013-2020が“No health without mental health(メンタルヘルスなしに健康なし)”を原則に採択されています。
つまり身体の健康の好調不調だけでその人の健康は測れず、ストレスによってバランスを崩してしまう現代を生きる全ての人の心の健康を増進することが重要であり、身体と心の健康、どちらも好調であること、また社会的にも満たされるというのは家族や職場、地域との関係が良好で満たされているということ、それら全てで健康であるという事です。
最近スポーツ選手のメンタルヘルスが言われるようになったのは選手自身が声を上げだしたのも大きいですし、身体的な状態だけでなく、プレッシャーやSNSの発達で直接本人に色々な声が聞こえてくることなど社会的な状況、そこにそれらのストレスからくる心の状態を大事に考えなければならないとなったからではないでしょうか。
メンタルヘルスを保つには個人の予防と環境づくり
心の健康の増進および心の病気の予防、そしてそれらのための社会や環境づくりが大切な世の中になっているのだと思います。
心の健康を保つのは個人の努力のみでは限界があり、本人を取り巻く社会や人間関係への配慮が不可欠になってきます。
次回はメンタルヘルスケアについてお話ししたいと思います。
神奈川県 メンタルヘルス
厚生労働省 職場における心の健康づくり
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11300000-Roudoukijunkyokuanzeneiseibu/0000153859.pdf
メンタルヘルスアクションプラン2013-2020