食物アレルギーっ子の災害知ってもらえたら嬉しい事〜避難所にて〜

防災

もし我が家が被災した場合、食物アレルギーがあり未就学児もいるので、総合的なことを考えると自宅避難が一番いいと思っていますが、被災時、自宅がどういう状態かわからないので、自宅避難ができずに避難所に行くことも考えられます。そんな時なにが問題になるのか。実際どうしたらいいのでしょうか。

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避難所で配られる食事が食べられない要配慮者がいる

このデータは東日本大震災から約一ヶ月後のA市の全避難所を対象として、食事提供の状況を調査したものです。有効回答が得られた69避難所のうち約35%の24避難所で通常の食事では対応できない避難者がいたことがわかります。


通常の食事では対応できない避難者がいる避難所
いる 24施設 ( 34.8%)
いない 42施設 ( 60.9%)
不明 3施設 ( 4.3%)

出典 農林水産省 要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド


この表の「その他」は慢性疾患(糖尿病や高血圧、高脂血症など)や食欲不振などの方のことです。グラフからは、避難所で食事に困っているのは食物アレルギー患者だけでなく乳児や高齢者、慢性疾患者など様々な理由・世代の方がいるということがわかります。食事に関する災害弱者は、意外に皆さんの近くにいるかもしれません。

やはり食物アレルギーがあると避難所で配られる食事はたべられないことがありそうです。

我が家は特に小麦アレルギーなので、供給が比較的早いパンなどの支給品は食べられません。

以前災害の勉強会で東日本大震災の時には、食物アレルギーを持つ子が配られる全てのものが食べられなくて、その子の親は「この子は食べ物がなくて死ぬか、我慢できずに食べてアレルギーを起こして死ぬか。どちらかもしれないと思った」と言っていました。

避難所ではおにぎりが配られることもあると思います。

具がさけとツナマヨがあったとします。マヨネーズは卵が使われています。

我が子は鮭なら食べられるますが、ツナマヨがたべられません。

そんな時に「ツナマヨは無理なんです、鮭いただけませんか?」と言ったとします。

だれもが被災して大変な時に一人一日一個のおにぎりです。

これを聞いた人は「なんてわがままなんだ。食べられるだけいいじゃないか」と思うかもしれません。

ただ、アレルギーがある子にとって、これはわがままでもなく、好き嫌いでもなく、食べないのではなく、食べてはいけないものだからの発言、食物アレルギーは食べるものが命に関わることがあるからこその発言なのです。

食べてはいけない!食べられない!そういう人がいることを知っていただけたらありがたいと思っています。

避難訓練や災害対策とうの時に、食物アレルギーの人がいたら配慮してくださいと言われたり、2017年12月に施行されたアレルギー疾患対策基本法の中にも、2018年4月に発表された避難所における良好な生活環境の確保に向けた取り組み指針の中にも、食物アレルギーのことが書かれています。このように国としての取り組みのなかにもアレルギーが出てきて、それだけアレルギー人口が急増しているのだと思います。

ただ実際のところ、配慮するって言われてもなぁ。。。と周りの人は思うのではないでしょうか。よくわからないし、怖いし。と思うと思います。それは当然だと思います。

ここではそのみなさんの不安に、こんな風にしていただけたら、被災した誰にも優しいものになるのではないかという提言をさせてもらえたらと思います。

食物アレルギー患者とその家族は自分たちの病気のことを理解し管理しています。

具体的には「何を食べられる・食べられない」「原材料がわかれば食べられるか判断できる」 「これなら安心して食べられる」などをわかっています。

この管理・判断は本人もしくは家族が行いますが、その為には情報が必要で、皆さんが頼り です!情報があれば自分たちで食べられる食べられないを判断できます。 具体的には2つの情報です。

あったら嬉しい役立つありがたい2つの情報

  1. 見せてくれる情報
  2. 教えてくれる情報 
    見せてくれる情報
    この情報とは?→原材料表や食品表示です
    「何が入ってるか?どんな材料や調味料を使っているか?」です。
    避難所では食料物資が配られると思います。そのパッケージを見せてもらえたら嬉しいで
    す。

私たちがこの目の前の食事が食べられるものなのか判断するにはこの情報を見ます。ここで確かめ、食べられるか食べられないか確認しています。

スーパーやコンビニで箱の後ろをジロジロみている人がいたらそれは食物アレルギーがあるか、食物アレルギーの子を育てている親だと思います。私も裏の原材料を見るのはもはや日課です。

スーパーやコンビニ売っている包装されている加工食品にはほとんどのものにこの表示があります。

この表示があるおかけで、この食べ物は食べても大丈夫な加工食品か私たちが判断できるようになります。加工食品そのものが配られる時にはこれを見せていただければ、判断できます。レトルトカレーの箱にもこの表示があります。

被災して、とにかく大変な状況の中だと思います。そんな時にいちいちこの裏面をみていても温かい目でみていただけたらと思います。

原材料表示の重要性を知ってくれている。見てもいいよ〜というみなさんのその雰囲気があるだけで

私たちはとてもありがたく救われます。

  • 教えてくれる情報
  • 「ここにアレルギー対応食品あるよ!」

    アレルギー対応食品は特殊栄養食品として物資が送られてきたり、または普通の食料に紛れて一緒に送られてきますが、混乱を招くために一般の人には食料を公開していないので、私たちがアレルギー対応食品があることを知るすべがありません。なので、食物アレルギーがあることを伝えた時に、食品があることを教えてもらい、配っていただけたらありがたいです。

    「炊き出しこんな材料で食事作っているよ!」

    我が息子は重度で小麦アレルギーなので、食べられないもの多いですが、このように表示があれば、食べられる人も多くなると思います。

    「味付けしていない食事があるよ!」 次回の炊き出しバージョンにワンポイントとして乗せていますが、これで離乳食の赤ちゃん、高齢者の方、アレルギーがある人誰でも食べられるものが完成できます。これについてはこちら。

    「保健師さんが来ているよ!」

    避難所の健康対策として保健師さんが巡回してくれますが、この時、なにか困っていることがあったり、食事がなかったり等来ていることを教えてくだされば、こちらからアプローチできます。

    などみなさんが教えてくれる情報、これらのことを教えてもらえたら、食物アレルギーの人が食べること。食べ物を受け取る可能性がぐ〜んとUPする んです!

    教えてほしいとお願いした時に、ぜひみなさんが知っている情報を教えてください。それがあれば、自分たちで食べられるか食べられないか判断できます。ぜひよろしくお願いします。

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