先日の新聞に患者に寄り添うと題してコラムが載っていました。
がんの中でももっとも患者数が多い大腸ガンについて書かれているものでした。日本は世界で最も大腸ガンが多い国の一つなのです。
2020年、全体のがんの死亡率は
1位:肺がん
2位:大腸ガン
3位:胃がん
でした。
男女別にみると男性は
1位:肺がん
2位:胃ガン
3位:大腸がん
女性は
1位:大腸がん
2位:肺ガン
3位:膵臓がん
となっています。
ここであれ?と思いませんか?女性は大腸がんが1位なのでわかりますが、男性は3位。それなのに最も患者数が多いのが大腸がん。これは男性3位の大腸がんが女性1位の大腸がんより人数が多いからです。27000人の男性の方が亡くなっています。
大腸がんの原因は?
動物性たんぱく質・脂質の摂取の増加や食物繊維の摂取量の減少などが原因と言われています。
ハムやベーコンなどの加工肉に使われている亜硝酸ナトリウムも危険だと言われています。
大腸がんはどこにできやすい?
腸は盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸とありますがこのS状結腸と直腸に大腸がんはできやすいです。
大腸がんの症状は?
- 出血
早期から肉眼での出血症状が確認できるが、痔核や裂肛でも肛門からの出血がみられるため、区別が難しい。
- 便通異常
直腸がんの初期は炎症が起きたり軽い閉塞によって腸の運動が盛んになるため、下痢が起こる。がんが進行すると、便の通過が妨害されて便秘がちになる。
患者が多い大腸がんですが、初期ならば根治も可能で比較的予後もよく90%治ると言われているのも大腸がんです。
検査としては便潜血反応検査をします。いわゆる便検査です。ここで陰性だった場合でも1年に一度は検査を受けた方がいいですし、もし検査で陽性だった場合、直腸診をしたり、造影検査をしたりですが、ポピュラーなのは大腸内視鏡検査です。内視鏡検査では直接腸を見ることができますし、大腸がんは良性のポリープががん化して発症するものが多いので、検査時にポリープやごく早期のがんがみつかるとその場で摘出できる場合もあります。
ぜひ健康診断に大腸ガン検診も追加して1年に1回は検査で早期発見早期治療という形にしたいものです。